「生活に根づくデザイン」のためのプログラム
WDCヘルシンキ2012の特徴は、プログラム全体を街や社会がより良い方向へ変わるスタートラインとして捉えていること。これまでの開催されてきたWDCが一年だけで終了していたのとは異なり、5年から20年という長いスパンをかけたデザインプロジェクトが数多く立ち上がることにあります。ラウラさんは曰く、「今回のWDCで大切なのは、単発のデザインイベントではなく、子どもや孫にまでつながっていくデザインプロセスなの。デザインはものの形を作るだけではなく、解決策でもあるはずでしょ。デザインを武器に公共施設や交通から病院、港湾地域の開発まで幅広く切り込んでいく予定。だからとても1年じゃ終らないわね」。
ここでは、フィンランド社会を反映していると思われる特徴的なプロジェクトを3つ紹介します。
365ウェルビーイング
アアルト大学主導で行われる、人々の福祉と健康を扱うデザインプロジェクト。デザインを先行する大学院生が12のグループに分かれて、実際の医療や福祉の現場で、より良いサービスや啓蒙の仕方についてのデザインメソッドを開発します。その結果は、期間中に開催されるオープンワークショップで発表され、将来的にはこの分野における国際的なプラットフォームにすることを目的にしているそうです。福祉大国ならではの説得力と野心溢れるプロジェクトです。
静寂のカンピチャペル
WDCヘルシンキ2012を記念して街の中心部に建設中のチャペル。チャペルといっても宗教に限定されない施設で、ただ純粋に人々に静寂な時間を提供する空間になるそう。ヘルシンキ市の職員が管理し、早朝から夜中まで自由に利用できる施設になるそうです。デザインはMikko SummanenとK2Sアーキテクト。「宗教を限定しない祈りの空間」ってところに、多文化主義の背景を感じます。
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